(1) ネットワークのリンク率の違いは、Crand, Lrandの分布に影響があるか。
ノード数は200とし、リンク率を[0.5, 0.6, 0.7, 0.8, 0.9]と変えた時、それぞれ500回ずつ作成したERグラフのclustering coefficient, characteristic path lengthをヒストグラムとして表示した。
画像に入力し忘れたのだが、上からリンク率小さい順。
はっきりとわかるような違いはなさそうである。
(2)ノード数が増えた時、安定した分布を得るにはERグラフをより多く作る必要があるか。
ノード数は[30, 60, 100, 200]、ERグラフ生成回数100回、リンク率0.5の時のそれぞれのヒストグラム。
そういう目でみれば、ノード数が増えるにしたがって若干てっぺんが尖がらなくなっているようにも見えるがはっきりしない。
同じようにノード数[30, 60, 100, 200]で、ERグラフ生成回数30回にして再度実行。
なんとも言えないなぁ。
一方で、ノード数を200に固定して、ERグラフ生成回数を[30, 100, 200, 300, 500]と変えていくとやはり尖がっていく。(300~500間は変化わからんけど)
なので再現性高めるにはそれなりにたくさんのERグラフを作成した方がよさそうだけど、実際にはそこまで影響なさそうだなという印象。
(3) CrandもLrandもいらないのでは?
結果を眺めていて気付いたこととして、ノード数が大きく異なっても、分布の頂点が来る値ってあまり変わってなかったんですよね。例えばノード数[30, 60, 100, 200]でERグラフ生成回数500回、リンク率0.5の時の結果が次の通り。
Crandはどれも0.5程度、Lrandはどれも1.5程度のあたりに頂点が来る。他のリンク率の場合も見てみる。
リンク率0.4
リンク率0.6
リンク率0.7
リンク率0.8
リンク率0.9
リンク率をpとすると、Crandは大体p付近で、Lrandは2-pくらいになっている。当然ながらリンク率が1の場合にはCrand=1, Lrand=1だし、リンク率0の場合にはCrand=0になるわけなので、感覚的にはそんな変な話ではない。ただしLrandについては、リンク率が減る時に線形に減っていくわけがないので、相転移から遠いとかそういった何らかの条件付きでの話ですな。(そもそも今回のコードでは、グラフが分裂した場合は破棄している)
前回と今回の記事と合わせて、ランダムネットワークは「どんなパラメタでもある程度同じような値を出してくる」「でもばらつきはあるよね」という雰囲気がある。はたしてこれをスモールワールドネス計算時に用いる必要があるのかとても疑問である。実質乱数みたいなもんじゃん。代わりにスモールワールドネスはランダムネットワークとか使わずCnet/Lnetとシンプルなものにしとこうや。解釈は後付けで(えー
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